税務書類の作成

税理士の仕事の一つに税務書類の作成があります。具体的には、税務署や市役所など各自治体に提出する税務の申告書、届出書を作成する業務です。これらの税務書類は本来、事業主が作成しなければいけませんが、代理で税理士が作成することが認められています。税務書類を作成するには税金の計算など専門的な知識が必須で、事業主自ら作成するのは困難だからです。

税務代理

税務書類作成と関連して、税理士は税務代理業務も行います。税務代理とは主に、各自治体に税金の申告・申請・届出を行うことです。また、税務調査に立ち合ったり、税務署の決定へ不服を申し立てたりなど、依頼主に代わって様々な業務を行います。

税務相談

三つ目は税務書類などの作成に関して、事業主の税務相談に応じる業務です。所得税の計算など税金相談や税務調査への立ち合い、経理業務、資金繰りの相談などに対応します。

続いて公認会計士の仕事内容について解説します。税理士とは異なる強みを持っています。

監査

監査とは、法律やそのほかの基準と照らし合わせながら、決算書の内容が正しいかどうかをチェックする業務です。上場企業や大企業といった法人は、法令によって公認会計士か監査法人の監査を受けることが義務づけられています。

企業が作成した決算書が間違っていたり、故意に決算書を改ざんしたりすると、その会社の信頼性・信ぴょう性に影響し、投資家や株主、取引先に不利益が生じるおそれがあります。このようなことを避けるために行うのが監査です。

税務

税理士登録を行っている公認会計士は、税務も行えます。業務内容としては、前述のとおり、税務代理、税務書類の作成、税務相談などです。監査に加えて税務業務を担うことがあります。

コンサルティング

公認会計士が企業のコンサルティングを担当することもあります。業務内容としては会社の経営戦略、企業再生計画の策定・検証、株価・知的財産の評価、システム監査、コーポレート・ガバナンスの支援などです。公認会計士は経営や法律に関する知識が豊富ですので、課題を抱えている企業から依頼を受けることも多いです。

以上のように税理士と公認会計士では業務内容が異なります。税理士は税金に関する業務をメインとし、公認会計士は監査が主な業務です。

税金の計算や帳簿管理の正確性の担保

税理士事務所に業務委託する最大のメリットは、税金の計算や帳簿づけの正確さが保証される点です。個人で確定申告を行う際、税金を正しく計算できているかどうか不安に思う方も少なくありません。

計算が間違っていた場合、税務署からの指摘だけでなくペナルティを受けることもあるので、注意深く作成する必要があります。税理士に税金関係の業務を依頼すると正しく計算してくれますので、そのような心配がなくなるでしょう。

本業に専念することができる

確定申告が近づくと、経費の計算や帳簿づけに追われていつも以上に忙しくなります。確定申告の準備に時間を取られて本業が疎かになることもあるでしょう。税理士事務所に確定申告を依頼すれば、帳簿づけや書類作成、各種手続きなどの面倒な業務を代理で行ってもらえますので、本業に専念することができます。

資金繰りの相談ができる

資金繰りについて相談できる点も大きなメリットです。例えば、金融機関からの融資や、自治体から補助金を受けるときの手続きについての相談です。融資や補助金のために用意しなければならない書類は複数あります。税理士に依頼するとこうした複雑な書類を作成してくれるので、資金繰りの手続きがスムーズに進められます。

税理士事務所に業務を委託すると多くのメリットが得られます。いずれも企業や個人事業主にとってうれしい内容となっています。税金に関することは専門知識の少ない個人では完結することが難しいため、ぜひとも税理士事務所に業務を依頼したいところです。