京都市で記帳代行をお考えの方も多いのではないでしょうか。日々忙しく働いている個人事業主の方の中には、本業に集中するために記帳をプロに代行してもらいたいと考える方も少なくありません。ここでは、業務委託とアウトソーシングの違いと、実際に記帳業務を委託する際の一般的な流れについてご説明いたします。
業務委託とアウトソーシングの違い
業務委託とアウトソーシングは、仕事を外注するという点においては同じ意味合いで、どちらもビジネスシーンでよく聞く言葉です。この2つの違いを正確に知っている方はそれほど多くありませんが、実は明確な違いがあります。
業務委託とアウトソーシングの違い
業務委託とアウトソーシングの大きな違いは、意思決定をする権利がどこに帰属しているかという点です。
アウトソーシングとは、単に仕事を任せるだけでなく、何か起きた際の対処など、業務に関する意思決定の権利も依頼先に与えることを指します。
一方、業務委託とは業務のみを依頼先に任せることです。問題に対する対処方法といった意思決定にまつわる権利は、あくまで依頼主に帰属しています。そのため、業務委託の場合、何かある度に依頼主に指示を仰ぐこととなります。
それぞれのメリット・デメリット
アウトソーシングの場合、意思決定も依頼先に委ねるわけですから、依頼主はその分自分の業務に集中することが可能です。少人数精鋭で業務を行っている会社の場合、人数に対して業務量が多くなってしまう傾向にあります。そのため、外注しても構わない部分については、アウトソーシングで依頼先にすべて任せたほうが、重要な業務に集中できてよい効果を生むことが期待できるでしょう。
特に依頼先がその業務を専門としている業者の場合、自分たちで行うよりも遥かにハイクオリティな結果を出してくれる可能性が高いので、業務効率の向上という面でも効果が期待できます。また、その業務を内部で行った場合、従業員を教育するためのコストや時間が余計にかかるというリスクが考えられますが、アウトソーシングであればそのような心配もいりません。
このように、内部で行うことよりも業務を効率化させることができ、コストカットにもつながる可能性の高いアウトソーシングですが、デメリットも存在します。
まずデメリットとして挙げられるのは、機密情報の漏洩です。いくら自社のセキュリティを厳重にしたとしても、アウトソーシング先のセキュリティ環境が充実していない場合、情報漏洩のリスクも考えられます。
また、依頼主のもとで業務において大きな変更が起きてしまった場合、アウトソーシング先にそのことを伝え、共有することは非常に時間と手間がかかってしまいます。そして、アウトソーシングを行った場合、自社にその分野での知識やスキルといったノウハウが蓄積されないことも、デメリットの一つといえるでしょう。
こうしたことを踏まえると、今後も長期的に行っていかなければならない業務であれば、アウトソーシングをせずに自社でこなせるようになったほうがよいかもしれません。
次に、業務委託のメリット・デメリットについてです。業務委託もアウトソーシングと同様に、人件費の削減が期待できるでしょう。人材教育の時間とコストも省くことができますし、育成して業務をこなせるようになるまでの時間を省くことができるのも業務委託のメリットです。
前述したとおり、アウトソーシングとの大きな違いは、意思決定の権利を依頼先には預けないことです。依頼主が思い描いたどおりの結果が期待しやすいというメリットがあります。アウトソーシングのように意思決定権まで相手に任せてしまうと、依頼主の想定していなかった結果になってしまう可能性もあるので、確実な結果を出したいのなら、業務委託を選ぶのが堅実な方法だといえるでしょう。
業務委託のデメリットとしては、依頼先の能力が実際に働いてもらうまでわかりにくいということと、内部の人間ではないため、依頼した業務の範疇を超えた作業までは要求しにくいということが挙げられるでしょう。またアウトソーシングと同様に、社内にノウハウを蓄積できないことも問題点の一つです。
記帳代行サービスを利用する際は、業務委託とアウトソーシングそれぞれのメリット・デメリットを理解し、自社の要望に合う方法を選びましょう。
記帳代行で業務委託をする際の流れ
記帳代行を業務委託する際の一般的な流れは、以下の7つのステップで構成されています。
- 打ち合わせとプラン決定
- 送付する資料の準備、チェック
- 経理資料の送付
- 会計システムへの記帳
- 月次決算の作成
- クライアントへの報告書の提出と承認作業
- 年度末決算書類の作成と申告サポート
ステップごとに詳しく説明していきましょう。
まず、打ち合わせを行うことで依頼主が何を望んでいるのかを確認し、その実現のために必要なプランを税理士が提案します。必要となる作業をすべて税理士に任せることもできますし、記帳業務のみを委託するといったコストを抑えた方法も可能です。
プランが決まったら、次に法人名義の通帳のコピー、法人名義のクレジットカードの明細、請求書、領収書の原本、給与明細、そのほかのお金に関わるすべての明細を用意しましょう。どれか一つでも欠けていると、税理士が正確に業務をこなすことができなくなってしまうので、準備は怠らないようにしましょう。
準備が整ったら、郵送などの手段を使って税理士へ送ります。税理士のもとに必要な書類が届くと、税理士は書類データを会計システムに入力。書類に不備があった場合、メールか電話で依頼主に確認を取ることになるでしょう。
税理士は入力の際、どのように経費として計上すれば節税になるのかを考えて記帳していきます。これは税理士に記帳を代行するうえで、最も大きなメリットといえるでしょう。
その後、月末に近づくと、税理士は月次決算報告書なども代行して作成。顧問契約を結んでいれば、データをもとに経営に関する適切なアドバイスを行ってくれる税理士もいます。
書類の完成後、依頼主の元にその書類が送られてきますので、依頼主はそれを承認します。税理士の仕事内容に不満があった場合には、その時点で契約を解除することも可能です。
なお、年間契約を結んでいる場合は、年度末に必要となる書類も作成してもらえます。毎月更新を行うよりも年間契約のほうがコストも抑えられますし、手間がかかりません。信頼できる税理士を見つけたら、そのまま年間契約を検討するのがおすすめです。
京都市で記帳代行をお考えなら笹谷公認会計士事務所へご依頼ください!
働き方改革により、ビジネススタイルが自由に選択できる現代社会において、自営業・個人事業主のほか、フリーランスとして働いている方も年々増え続けています。小規模で運営する事業者にとって業務の効率化をはかるためには、記帳代行を依頼することも選択肢の一つになるでしょう。
京都市で記帳業務の委託をお考えの方は、笹谷公認会計士事務所へぜひご相談ください。クラウド会計システム導入の支援サービスをメインに、会計業務の代行や税務・相続税対策の相談などのコンサルティング業務を行っております。
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