償却資産税と古民家ビジネス

多分一般の方は一生おさめることがないであろう税金の筆頭がこの償却資産税かと思います。

そんな税金の申告が1月末で終わりました。

どんな税金かざっくりと言いますと商売をしている人が、
資産をゲットした際、それが一定金額を超えると資産の額に応じて税金を払うという物です。
ここで固定資産税の係る土地建物、自動車税の係る車などは課税対象ではありません。

一番イメージしやすいところでいいますと、町工場の社長さんが1000万円で新しい機械を買った!
みたいなパターンでしょうか。
一応150万円以上の資産がなければ課税はされません。

これのとても嫌な所が僕にはみんながみんなこれを正しく払っているとは思えない上、
正しく徴税するのって無理じゃない??と疑問を持ってしまう所です。

これは飲食店が開業に工事をした場合でもこの工事はある種の資産だ!という風になりますので、
開業の工事も150万円を超えたら償却資産税は支払わなければいけません。

さて、飲食店の内装工事が150万円で終わりますでしょうか??
絶対無理ですよね。つまり日本に星の数ほどある飲食店は絶対にこの税金を払う義務があると思われます。
これって皆さん払ってるんでしょうか??絶対に漏れがあると思います。

その一方で新しいお店を全てフォローするほど市の職員がいるハズないので、払い漏れをフォローするのも無理です。

しかもさらにうっとうしいのは最近京都ではボロい町家をテナントさんが入って、
めっちゃ改装して飲食店になるなんてのがよくあります。

この場合、借主は貸主がやらなきゃいけないような工事も負担している可能性があります。
テナントが入る事でオーナーの資産価値が増加するという構図ですね。
テナントが高い償却資産税を払い、オーナーは安い固定資産税を払います。
だって綺麗になったのはテナントがやったことですので、
資産価値があがった分の税金は償却資産税としてテナントさんが払います。

これでテナントさんが商売繁盛して、長年入ったら整合性はとれていますが、
5年でつぶれて退去したとしましょう。

資産価値の上った町家をオーナーさんはゲットしますが、多分固定資産税は安いままです。

なんか償却資産税って作りが粗すぎるような気がします。

ここまで脱税多そうなわりに注目度の低い税金ってないんじゃないかと思います。
商売やってる方でもこんなのしらねえよ!!って感じでしょうし、意図的な話ではないとは思いますが。